高齢になって世界一周旅行

旅の前に

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ワンワールド3大陸・ビジネスクラスの利用

世界一周の計画は、世界一周航空券の利用を前提とすると、それによる制約を受けつつ、自分の中にある「世界」「旅」で実現したいことを表現していく作業となる。これまで、家族旅行(香港、プーケット、グアム、サイパンなど)、医学関連の旅(米国、イギリス、ネパール、中国など)で海外旅行をしてきた。長くて1ヶ月、多くは1週間程度の2カ国程度までの旅であった。今回は、自分の行きたいところを決め、単独で約1ヶ月間に3大陸を巡ることを立案することになる。
その名も「世界一周堂」のHPを見、立案のための講習会を受講し、「地球の歩き方」「世界一周NAVI」はじめ多くの旅行記を読み、先達がどのように世界一周旅を計画立案実行したのか、服装・荷物や旅中のアクシデントなども読み込んだ。そうした中で、まず大枠を決めた。

1)体力・体調に合わせて,無理なく,早い時期に
 2024年3月以降、旅行先が春、南半球では秋、寒からず暑からず 
現在の仕事の継続性を考慮すると、1ヶ月程度まで。
現地で迷うことのないよう、可能な限り移動と宿は予約する。そのためには旅程をしっかり立案しておくこと。
2.)主要都市での快い滞在、土地勘を養う、佳い宿
 欧州;ロンドン、パリ、ウイーン、マドリード 
北米;ニューヨーク、  
アジア;デリー、クアラルンプール、チェンマイ
一人旅;何をしたいか、どう過ごしたいか、何を見て、感じて、期待するもの。
 心地よい宿にゆったり滞在、街に滞在して見て過ごす、
鉄道旅。 現地ツアーの活用。 単独ではレンタカーは予定しない。
3.)ビジネスorファースクラスで JAL、ワンワールド・エクスプローラ・大陸制
JAL・ワンワールドのサファイア会員獲得し翌年以降の旅に生かす
 JALまたはコードシェア便で50%。  長距離フライトを計画する。
  さらに世界一周後に、残りのJAL分を稼ぐこと アジア・オセアニアは1.5倍
西回りか、東回りか(一般的に時差ボケが少ない西回りの方が体には優しいといわれているので、短期間で世界一周を考えるなら西回り、一周NAVIp196)

2020年から世界的なCOVID-19流行で国内ですら旅をできない状況が続いた。この間の旅行業界、旅行代理店や航空会社・鉄道・バス会社などの移送手段、ホテル・旅館、外食産業が被った被害は計り知れない。書店から旅行関連の本が消え、「地球の歩き方」シリーズが再版されなくなった。今どきの旅を支えるインフラが取り返しのつかないダメージをうけつつあった。
そうした中で、世界一周堂が開催した、世界一周のためのweb講演会は実際の知識と、旅をするぞ~と励ましてくれる企画であった。イカルス出版からの同社が企画した種々の世界一周ノウハウ本は、素晴らしい参考書となった。そんな中で情報を収集しつつ、実際の立案や旅の手配は、このインターネットの発達した時代ではすべて自室のPCから、あるいはスマホからアクセス可能であった。
ワンワールド・エクスプローラ・大陸制の世界一周航空券を利用することとし、JALプラザ有楽町店へおもむいて、丁寧懇切な対応を頂きながら航空券の手配をして支払いも済ませたのは2023年9月16日、旅の半年前だった。そこに至るまでに7月下旬から約2ヶ月間が旅行立案を進める時期となった。航空券の手配のためには、旅程と利用する便が決定していなくてはならない。
ヨーロッパでの旅の計画は、ワンワールド・エクスプローラ・大陸制の世界一周航空券では1大陸に4フライトしか選べない制約により、オープンジョーを含めても3,4都市に絞りこむことから始めた。スペイン・アンダルシア地方(特にアルハンブラ宮殿)、モロッコ、イスタンブール、ウイーン、イタリア、北欧3カ国など行きたいところは枚挙にいとまない中で、アクセス方法、旅先での街と宿の心地良さを検討した。日本から出国はJAL便を利用したいとすると、初めのアクセスポイントはロンドン、パリ、フランクフルト、モスクワ、ヘルシンキに限定される。大陸間の移動の後のトランジットも1フライトを消費することになるので、まずはこれらの都市での楽しみ方を検討することになる。
スペイン・アンダルシアは是非訪れたい候補である。スペイン語を解さず、滞在期間の限定される中で何カ所かを回りたいと考えると、現地ツアーの利用が便利である。現地旅行社であるミカミトラベルのアンダルシア周遊が、AVE利用の移動、パラドール宿泊など企画が面白く、マドリード市内観光も含めて短期間にオプション豊富に計画できるので、問い合わせをし、懇切なやりとりが可能で、このツアーの実施日程に合わせた欧州滞在を骨格とすることにした。
スペイン旅行でのAVE利用のように、ヨーロッパの高速鉄道や寝台列車、山岳鉄道などを経験したいと考えていたところ、パリ-ウイーン間の夜行寝台OBB nightjet NJ469の情報を得ることができた。実際の運行状況や予約を直接HPにアクセスしていた中で、日本の「ヨーロッパ鉄道チケットセンター(有限会社鉄道の旅)」を見つけ、そこへアクセスしたところ、やはり懇切なやりとりが可能で、希望するクラス・タイプのチケットを入手することができた。これも週3便と限定されているので、旅程を立てる上でのポイントとなった。
北米大陸では、アラスカ鉄道、カナダ・ケベック州、ニューヨーク、メキシコに関心があった。他の主要都市は、循環器専門医時代に米国の心臓学会(AHA、ACC、カテーテル治療の講習や学会)でほとんど訪問滞在したことがあり、また大陸横断鉄道や車の旅をしてみたかったが今回は時間が十分ではなく、アラスカとニューヨークを選択することとした。なぜかアラスカへは片道の1便しか世界一周航空券に含めることができないそうで、片道はオープンジョーとなった。アラスカ鉄道は、ネットブログで見つけた文章と写真に惹かれ、冬季は土日かけてアンカレッジとフェアバンクスを1往復するオーロラ・ウインター号しか選択肢がないが、これに予定を合わせることとした。
ニューヨーク、世界の最先端の文化と文明の発信地であり、人種のるつぼであり、戦後日本を支配してきたアメリカ文化の一つの象徴でもあるこの都市を訪ねる機会がこれまでなかった。東海岸ではボストン、ワシントン、アトランタを旅したことがありニューイングランドの魅力の一端には触れていたはずだが、ニューヨークは別の世界であろうと期待しているのだ。
北米からの帰路でアジア旅を延長したいところだが、この春の時期としては時間切れで、どこかの都市で世界一周航空券を中断し、その都市と日本と往復したのちの秋に旅の続きを再開する計画とした。その都市の選定に迷ったが、アジアのワンワールド提携航空会社では、北米との往復に便が豊富なのはCathy Pacificであるので、香港をこの計画の終点・起点に選択した。秋に10日間程度、香港を起点にタイ、マレーシア、インドの旅を可能にするよう世界一周航空券のフライトを手配した。

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