ヨーロッパ、北米の鉄道旅行

旅の前に

世界一周航空券を活用しての旅であるが、途中にオープンジョーとして、この航空券を使わないルートを入れて、旅の広がりを確保することができる。移動は空の旅が早いけれども、鉄道やバスでの地を行く旅も、その土地柄を肌で感じることができて、欠かすことができない。今回の世界一周では、以下の性格の違う3つの鉄道旅を計画して、大いに楽しみにしている。

スペインで、マドリードからコルドバまで、スペインの鉄道会社レンフェ(renfe)の高速列車;AVE( "Alta Velocidad Española"(「スペインの高速」の意)の略称;Wikipediaによる)を利用する予定である。スペインの高速鉄道 AVE は、ヨーロッパで最長の高速鉄道網を運営し、この広範囲な鉄道網を最高時速 310 km で運行しているため、スペインの都市間を短時間で移動できる。この鉄道網は、マドリードやバルセロナから、コルドバ (Córdoba)、セビリア (Sevilla)、マラガ、レオン (León)、バレンシア (Valencia) まで、スペイン全国の多くの都市を結んでいる。今回利用する区間では、3等級あるうちの2等BASICO CLASSと1等ELIGE CONFORT CLASSが提案されていて、1等を利用予定。マドリードを出て最初の停車駅は、セルバンテスの「ドン・キホーテ」で知られるシウダ・レアル、次がプエルトジャノで、コルドバは三駅めとなる、約1時間半の旅。

パリからウイーンまでを国際夜行列車Nightjetを利用しての移動を予約している。寝台列車は欧州でも斜陽となったようで、ドイツ鉄道が撤退した後を、2016年からオーストリア連邦鉄道(OBB)が引き継いで運営し、黒字化して人気を集めている、といわれる。区間は、Paris東駅(19:12) 発で Wien中央駅(10:13)まで。列車の構成は、寝台車、簡易寝台(クシェット)、座席車で編成されている。今回予約している列車番号469では、寝台車で シャワー・トイレ付き一人部屋、朝食サービスありと豪華な仕様だ。所要時間は約14時間。パリ東駅からその経路は、深夜にストラスブール、早朝に南ドイツのミュンヘン(ミュンヘン・東駅)に到着。その後、ザルツブルク・リンツといったオーストリアの観光都市を経て、終着ウイーン中央駅(Hauptbahnhof)に至る。通過する主要駅は、ストラスブール (Gare)  カールスルーエ (Hauptbahnhof)  ミュンヘン (Ostbahnhof)  ローゼンハイム (Hauptbahnhof)  ザルツブルク (Hauptbahnhof)  リンツ (Hauptbahnhof)  ザンクトペルテン (Hauptbahnhof)  ウィーン (Meidling)  ウィーン (Hauptbahnhof)となっている。

3つめは、冬のアラスカ鉄道(Alaska railroad)だ。夏には、大人気のデナリ・スター号がアンカレッジ~フェアバンクス間を毎日運行しているが、冬場のオーロラ ウィンター トレインは、アンカレッジとフェアバンクスの間を週末に運行し、土曜日に北行き 12 時間の旅、日曜日に復路を走行する。また、2月3月には週半ばに出発する便も出る。北行きのアンカレッジ発の列車はタルキートナのワシラに停車し、ハリケーン・ガルチの南にある50マイルにわたる道路のない僻地に沿ってフラッグストップ・サービスを提供している。さらに北に進むと、列車は必要に応じてヒーリーとネナナに停車し、その後フェアバンクスに到着する。
オーロラ ウィンター トレインは夏のデナリ スター トレインと同じ線路を走行するが、景色は驚くほど異なっているはずだ。アラスカの夏の風景の鮮やかな色彩は、原始的な雪の静かな静けさに取って代わる。乗客は、快適な座席、大きな窓、車内ダイニングを完備した暖かい鉄道車両の快適さから、アラスカの奥地の冬のワンダーランドを楽しむことができる、とされている。晴れた日には、スシトナ川の上にデナリ(北アメリカ大陸の最高峰で標高は6190.4 m。山名は、英語由来のマッキンリー山(英語: Mount McKinley)と長らく並立していたが、2015年よりデナリが正式な呼称となった)の素晴らしい景色が望めるはずだ。そして、線路沿いのどこでも、注意深く観察していると、野生のヘラジカを目撃できるかもしれないという楽しみもある。


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